台風などで断水となった時や、避難所での生活により水分補給があまりできない状況では薬の服用に注意しなければいけません。
その注意が必要な薬の例として、使用頻度の高い痛み止めも該当します。
では、なぜ注意が必要なのかを詳しく解説します。
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この記事の内容
注意が必要な理由
身体の中でどんなことが起きているかを説明するのはとても難しいのですが、該当する痛み止めの薬を飲むことで腎臓を流れる水分量が減ります。
これは日常生活であれば影響はあまりないのですが、災害時などの脱水状態で痛み止めを飲むと、脱水で水分が減っているところに痛み止めでさらに水分が減ってしまい、腎臓に栄養がいかずダメージを受けてしまいます。
短い期間の服用であれば影響は少ないです。さらに腎臓にダメージを与えてしまっても早めに飲むのを中止する事ができれば比較的早く回復します。
しかし、ダメージを受け続けてしまうと腎臓は働くことができなくなってしまって、最悪の場合は治らずに透析になってしまいます。
災害時に脱水状態になるとは限りませんが、断水などで水分が取れない状況、そしてエアコンが使えずに汗を大量にかいてしまった場合などでは注意が必要です。
注意が必要な薬
今回は痛み止めに限定して解説します。注意が必要なのはNSAIDs(エヌセイズ)という種類の痛み止めです。
NSAIDsの一覧を成分名でピックアップします。
ロキソプロフェン/イブプロフェン/ジクロフェナク/メフェナム酸/メロキシカム/エトドラク/ザルトプロフェン/インドメタシン/ナプロキセン/チアプロフェン酸/アンピロキシカム/ロルノキシカム/セレコキシブなど
自分が飲んでいる薬の成分名はネットで簡単に検索できます。
例えば、『ロキソニン 成分名』と調べればロキソニンの成分名がロキソプロフェンだと分かりますし、『ロキソニン NSAIDs』と調べればロキソニンがNSAIDsだという事も調べることが可能です。
市販薬ではロキソニンやイブ、バファリンなどがメジャーな商品かと思いますが、これらは全てNSAIDsに分類されます。
NSAIDsではない痛み止めの市販薬で購入可能なものはアセトアミノフェンくらいしかないくらい、痛み止め=NSAIDsが一般的となっています。
対策
対策として考えられるのは以下の3つです。
- 安易な服用を避ける
- アセトアミノフェンに切り替える
- 飲むなら水分をしっかり摂る
大前提として、医師からもらっている薬に関しては医師の指示に従いましょう。飲むのを止めて良いのか、このブログだけで判断するのは絶対にダメです。
一方、市販薬でも痛み止めは必要だから飲んでいると思います。しかし、腎障害のリスクを知らずに飲んでいるのであれば、まずはこのリスクについて理解しましょう。
そうすれば少しの痛みには飲まずに我慢するという選択肢も出てくるかもしれません。
痛みを我慢しろ!という訳ではなく、痛みをとるメリットと副作用のデメリットを今置かれている状況で飲むべきなのか、それを自分で判断する必要があるという話です。
水分がしっかりとれているのであればリスクは高くないので今まで通りで良いかと思います。
まとめ
腎障害ときくと薬を飲むのが怖くなってしまった人もいるかもしれません。
しかし、これだけ気軽に飲んでいた薬にも、このようなリスクがあることは絶対に知っておいていただきたいです。
もちろん、普段の生活から注意するに越したことはないですが、水分がしっかりとれていればリスクは高くないので痛みを無理に我慢する必要はありません。
災害時のような普段よりも水分をとれない状況で、痛み止めを飲む際に意識していただけたらと思います。
知らないことで起こる副作用がなくなりますように。
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