低気圧や肩こり、その他突然やってくる頭の痛みなどで頭痛薬を飲むことがあるかと思いますが、全然痛みが引かない場合や今までは効いていたのに段々と効かなくなってきたという経験はないでしょうか?
そのような時はなかなか効かないから1日に複数回、そして連日痛み止めを飲んでしまうこともあるかもしれません。
そこで今回は、頭痛薬が効かない原因として考えられる特殊な頭痛を3つ、そしてその対処法を紹介します。
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この記事の内容
市販の頭痛薬が効かない頭痛とは?
頭痛外来でもらう薬はまた話が変わってくるので、イブやロキソニンなどの市販の頭痛薬が効かない場合を紹介します。
中等度以上の片頭痛
片頭痛にも軽い症状や重い症状があります。軽い症状の場合はイブやロキソニンでも効くことがありますが、中等度や重度の片頭痛になると効果はあまり期待できません。
このように片頭痛の症状の度合いによって市販薬では効かない場合が出てきます。
頭痛薬の飲み過ぎ
市販のものを含め、頭痛薬を繰り返し飲むことで脳が敏感になり頭痛を繰り返してしまうことがあります。全く効かなくなるわけではなく、痛み止めを飲んだら一瞬効果が現れますがすぐにまた痛くなるのが特徴です。
診断の目安
・成分が一つ(ロキソニンS,リングルアイビー、タイレノールなど)
→3か月を超えて月に15日以上飲んでいる
・成分が複数の頭痛薬(イブA、セデスなど)
→3か月を超えて月に10日以上飲んでいる
・トリプタン系など(処方薬)
→3か月を超えて月に10日以上飲んでいる
赤字に当てはまる場合は頭痛薬の飲み過ぎによる頭痛の可能性が考えられます。
(国際頭痛分類 第3版 beta版 p.107-109)
インドメタシンがよく効く頭痛
ロキソニンやイブ、そして処方薬であるトリプタン系の薬でも効きにくい頭痛で、インドメタシンという成分の薬だと効くという特殊な頭痛があります。(発作性/持続性片側頭痛)
診断の目安
片側の痛みで、その痛みが出ている側に以下のような症状がでることが多い
・目の充血、涙、耳がふさがった感じ、鼻水、鼻づまり、まぶたの腫れ
※国際頭痛分類 第3版 beta版 p.30 p.33
どう対処すればよいか
上で説明した中等度以上の頭痛、インドメタシンがよく効く頭痛については市販薬では対応ができないので頭痛外来を受診するのが良いでしょう。
頭痛外来では痛みを止めることだけではなく、痛みを予防する治療も行われるかと思います。
そして痛み止めの飲み過ぎによる頭痛ですが、この薬剤乱用頭痛では痛み止めを飲むことをやめないと頭痛がよくなりません。
しかし急にやめるのも負担が大きいので少しずつ減らす、もしくは成分が単独のものにしてみる、ロキソニンではなくタイレノールにしてみるのも選択肢になります。
この場合も、頭痛外来を受診することで痛み止めの飲む回数を減らす治療をおこなってくれるはずです。
頭痛には2次頭痛(脳出血やくも膜下出血など)のような危険も隠れている可能性があるのでいつもと違う症状や原因が分からない場合は病院を受診するようにしましょう。
よくある質問
ここではよくある質問を紹介します。
市販の頭痛薬でオススメはありますか?
副作用などのリスクが低くて効果がでるものを選ぶのが良いです。
まずは配合されている成分が少ないものを選んでみましょう。
ちなみに慢性頭痛の診療ガイドライン2013(p.116)では片頭痛に使う薬のうち、アセトアミノフェン(タイレノール)とイブプロフェン(イブ)はエビデンスの質は高く、ロキソプロフェン(ロキソニン)はエビデンスの質は低くなっています。
市販薬を選ぶ時の考え方などはこちらの記事でも紹介しているので参考にしてみてください。

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