保湿剤の種類はたくさんあるように感じますよね。ヘパリン類似物質と尿素も保湿剤としてよく使われます。
この保湿剤は大きく分けると2つになるのですが、その分類でいくとヘパリン類似物質と尿素は同じくくりになってしまいます。
では、どのように使い分ければ良いでしょうか?
今回はヘパリン類似物質と尿素の使い分けを詳しく解説します。
保湿剤の種類
保湿剤は大きく以下の2つに分類されます。
- モイスチャライザー(水分を引き寄せて保湿)
- エモリエント(水分の蒸発を防ぐ)
主なモイスチャライザーにはヘパリン類似物質や尿素、主なエモリエントにはワセリンがあります。
保湿剤の代表的な処方薬、ヒルドイドはヘパリン類似物質という成分なのでモイスチャライザーに分類されます。
では、分類としては同じヘパリン類似物質と尿素はどのように使い分けるのか、それぞれの特徴を以下で解説します。
ヘパリン類似物質の特徴
ヘパリン類似物質は保湿成分の中でも効果が高いと言われていて、病院でもよく処方されています。
処方薬だとソフト軟膏、クリーム、ローション、泡タイプなど幅広い製剤があるので、使いやすさや保湿効果が持続する長さなどで選ばれることがあります。
尿素ほどではないですが、アトピーなどで荒れてしまっているところに使用すると刺激を感じることがあると言われています。
値段が高い点がデメリットです。
尿素の特徴
尿素の特徴は保湿効果以外に、角質を溶かして剥がす作用があります。
これにより、皮膚を滑らかにする効果が期待できます。
主に10%と20%のものがあるのが特徴で、市販薬だと10%は医薬部外品、20%は医薬品として販売されています。
ヘパリン類似物質よりも刺激に感じることがあり、荒れている部分や皮膚の薄い部分にはあまり使用しないほうがいいかもしれません。
かかと、ひじ、ひざなどの皮膚が厚い部分や、乾燥が強くてガサガサしている症状に使用するのが良さそうです。
尿素の10%と20%を比べると、20%のほうが角質溶解作用が強いことが分かっています。つまり、保湿効果で選ぶというより、ガサガサして皮膚が硬くなってしまっている部分などには20%を使用し、普通の保湿は10%を使用するのが良さそうです。
まとめ
ヘパリン類似物質と尿素では保湿効果はヘパリン類似物質のほうがよさそうですが、ガサガサしてしまっているところには尿素を使うと角質溶解作用によって皮膚を滑らかにしてくれる効果が期待できそうです。
このように特徴を挙げてきましたが、保湿剤は何を使うかよりも、正しく使うことが大事です。つまり、適切な量(結構多めに)を適切な回数(できれば1日2回)使うことで、どの保湿剤でも効果が期待できます。
そうするとかなりの量を使うことになるので、値段が高いヘパリン類似物質は結構な負担になってしまいます。顔以外なら値段を考慮して尿素を試してみてもいいかもしれません。
繰り返しになりますが、尿素は刺激が気になる人もいるので、荒れてしまっている部分への使用には注意しましょう。20%を使って刺激が気になる場合は10%に切り替えてみてもいいかもしれません。
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