点鼻薬や目薬には血管収縮作用のある成分が入っていることがあります。
その主な目的は鼻づまりや目の充血の緩和で、即効性があり効果も実感しやすい成分です。
しかし、この血管収縮成分には注意すべき点があるので、今回はこの成分がどうやって作用しているのか、そして何に注意しなければいけないのかを解説します。
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血管収縮成分の例
血管収縮成分は主に以下の3種類が使われています。
- ナファゾリン
- テトラヒドロゾリン
- オキシメタゾリン
これらは有効成分として薬のパッケージや容器に記載されているので、有効成分一覧にこれらの成分の記載がなければ今回取り上げる血管収縮成分は含まれていないということになります。
血管収縮成分の役割
血管収縮成分はどうやって作用してどんな役割を持っているのかをこちらで解説します。
図で解説してるように鼻と目でそれぞれ血管を収縮することで症状をやわらげます。
使ってからすぐに効果を実感しますが、その反面注意点もあるので次で解説します。
血管収縮成分の注意点
上記のように血管収縮成分によって症状がやわらぎますが、以下のことに気を付けて使用することが大切です。
使い過ぎによるリバウンドに注意
特に点鼻薬ですが、繰り返し使うことで鼻づまりが悪化することがあります。
これを薬剤性鼻炎と言いますが、点鼻薬を使って一回改善した後に症状が戻ってしまうので点鼻薬を使いすぎると『リバウンド』してしまうと覚えておきましょう。
対策は使いすぎないようにすることです。
鼻づまりを繰り返して点鼻薬が手放せないような場合は耳鼻科を受診するようにしましょう。他の点鼻薬(抗ヒスタミンやステロイド)に変更すると改善する場合があります。
誤飲に注意
血管収縮成分の入った薬を子どもが誤って飲んでしまい、入院に至った事例が報告されています。(医薬品安全性情報 Vol.10 No.25)
誤飲による症状は昏睡や呼吸減少などで、1.5ml程度の少量でも危険です。
対策としては、血管収縮成分の誤飲のリスクを知ること、目薬や点鼻薬だからといって子どもが飲む可能性があることを意識すること、そして他の成分でも誤飲は危険なので以下のような工夫をするようにしましょう。
- 手の届かないところに保管
- 見えるところに置かない
- 薬をしまう時に気付かれないようにする
ちょっとしたことですが、子どもは自分たちが使っているものを使ってみたいと思うのが普通なので、上記のような対策を徹底するようお願いいたします。
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