薬局でお薬をもらう時、前にもらった薬局よりも金額が高かった、逆に安かったという経験をしたことはありませんか?
同じ薬ももらっているのであれば値段も同じになるはず、と思いますよね。
今回は処方せんの薬をもらう時にかかる薬局の会計金額について、かなりザックリですが解説します。
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薬局の処方箋金額の仕組み
薬局の処方箋金額は調剤報酬というもので決められています。
どの薬局も、この調剤報酬というものに従って調剤を行っているのでルール自体は共通しています。
しかし、そのルールの中にも、この基準を満たしている薬局にはこの値段、この基準を満たしていない薬局はこの値段、といったように薬局の構造設備や処方せんの受付状況などで値段が違ってくるのです。
以下でもう少し詳しく解説します。
値段が違う理由
まず薬局の会計を決めている要素を基本料・管理料・薬代・加算部分・共通部分の5つに分けます。(実際はこのように分類しませんが、分かりやすく5つに分けています)
それぞれどんなものかを解説します。
基本料
これは、厚生労働省が定めた基準によって薬局ごとに決まっています。
歩いて10秒くらいで行けちゃう薬局同士でも、この基本料が違うこともあるんです。
その薬局が受けている処方せんのうち、一つの病院の割合がかなり高いと値段が安くなる可能性があります。
ジェネリックで調剤している割合が高い薬局では高くなったり、定められた基準を満たしている場合に高くなったりもします。
この部分は薬局ごとに、基本的に一定期間変わりません。
管理料
同じ薬局でも金額が変わることがあり、それが管理料と呼ばれているもので変わってきます。
お薬手帳を薬局に持って行くと安くなる、と聞いたことはありますか?
このお薬手帳が管理料に関係していて、3か月以内に行ったことがある薬局へ処方せんを持って行き、かつお薬手帳を持参すれば値段が安くなります。
これはお薬手帳の持参を促すため、そしてできるだけ同じ薬局で管理してもらった方が適切な治療をうけられることにつながるため、という目的で定められています。
最近ではアプリのお薬手帳もあるので、冊子タイプかアプリか使いやすい方を利用していただければと思います。
薬代
薬には薬価というものが定められていて、全く同じ薬であればどの薬局でもらっても同じ値段になります。
しかし、先発品とジェネリックでは値段が違いますし、ジェネリック同士でも値段が違うものがあります。
これはジェネリックにするかどうか、そして薬局で取り扱っている薬によって会計金額が変わってくる部分です。
加算部分
ある行為を行ったら加算されるという仕組みがあります。
例えば、処方せんの指示に従って薬を一回量でパックにまとめる一包化加算や粉薬・軟膏・シロップを混ぜる混合加算などです。
他にも処方せんに不備があった場合に病院へ問い合わせをした場合にも加算されることがあります。
これは薬を適切に、そして安全に飲んでもらうために必要なものですが、手間がかかることも多いので手間賃と考えていただければと思います。
共通部分
これは、上記以外の部分ですね。どの薬局でも変わらない部分と考えてください。
処方せんの薬の日数によっても金額が決まっているのですが、30日分の処方せんであればどこの薬局で調剤してもらっても『30日分の調剤』という部分の金額は変わりません。
上記のような薬局ごとに変わる可能性のある部分と、この共通部分を合計して金額が決まるのです。
値段を安くするには
これまでの話をふまえて、値段を安くするにはどうすればよいでしょうか?
- ジェネリックにする
- お薬手帳を持参する
- 基本料の安い薬局にする
ジェネリックがある薬ならジェネリックにすることでかなり安くなるかと思います。
そしてお薬手帳の持参でも安くなることがあります。
この2つは推奨していきたいポイントなのですが、もう一つの基本料の安い薬局にするというのはあまりオススメできません。
そもそも実際に薬局に行って聞いてみたり、掲示物で確認したりしないと基本料が安いかどうかは分からないのですが、薬局は安さで選ぶのではなく皆様それぞれに合った立地や雰囲気、そして信頼できる薬剤師がいるといった理由で選んでいただければと思います。
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