以前にこのような投稿をしました。
妊婦さんから「この薬は使えますか?」といった質問を受けることは多く、その対象は飲み薬だけではなくうがい薬などの外用薬まで多岐に渡ります。
では、実際にうがい薬は妊婦に影響があるのでしょうか?うがい薬の代表例であるボビドンヨードを中心に紹介します。
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この記事の内容
甲状腺機能に影響する可能性あり
妊娠中、ポビドンヨードのうがい薬の使用が赤ちゃんの甲状腺機能低下症につながる可能性があります。
これはヨウ素の過剰摂取によるものと考えられます。
ポビドンヨードのうがい薬とは?
茶色いうがい薬がポビドンヨードのうがい薬です。
イソジンという商品が有名ですね。
ポビドンヨードとヨウ素の関係は?
ボビドンヨードはポリビニルピロリドンとヨウ素がくっついたものです。
ポリビニルピロリドンとくっついているヨウ素が分離することで殺菌効果を示します。
ヨウ素と妊婦の関係は?
ヨウ素が増えると甲状腺ホルモンが減ることが知られています(詳しい原因は分かっていないようです)
つまり、うがい薬の使用が多いとヨウ素が増え、甲状腺ホルモンが減ります。
この甲状腺ホルモンが減った状態を甲状腺機能低下症といい、妊婦のうがい薬の使い過ぎ(ヨウ素↑)が赤ちゃんの甲状腺機能低下につながる可能性があるため注意が必要です。
甲状腺ホルモンは代謝に関係しているホルモンなので、甲状腺ホルモンが減るとさまざまな症状が現れます。
甲状腺機能低下症の症状(乳幼児)
出生後早期には元気が無く体重がなかなか増えないなど、長期的に見ると身体の成長や知能の発達が遅れてくることが問題となります。
日本小児内分泌学会のホームページにはより詳しい内容が載っています。
うがい薬を使いすぎないこと
対策としては、うがい薬を使いすぎない事。
妊婦さんで”風邪をひかないように毎日うがい薬を使用する”といったことがないように。
もちろん適度な使用は基本的には問題にならないので、処方された時は医師の指示のもと使用していただければ大丈夫です。
Q&A
ポビドンヨード以外に気を付けるものはありますか?
昆布やひじきにはヨウ素が多く含まれています。
特に昆布はヨウ素が含まれている量が多いので妊婦さんは摂りすぎにならないように気を付けましょう。
環境省のホームページでは基準値など詳しく解説されています。
妊婦が風邪をひいた時使えるうがい薬はありますか?
アズレンのうがい薬が使えます。
ポビドンヨードは殺菌作用で風邪をひいて喉が痛いときなどには逆に刺激になりやすいです。妊婦とかに関係なく風邪でのどが痛い、赤くはれている時などはアズレンのうがい薬を使用しましょう。
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