仕事や家事・育児などで疲れが溜まって、寝ても回復しないこともありますよね。
疲れの一番の改善方法は睡眠などの休息ですが、それでも疲れが溜まる場合には漢方を補助的に使うという選択肢もあります。
今回は疲れに効く漢方の考え方と代表的な漢方薬を3種類ピックアップして解説します。
この記事の内容
疲れに効く漢方を選ぶポイント
まずは漢方薬に含まれている生薬についてですが、疲れに効く漢方には人参(ニンジン)と黄耆(オウギ)という生薬が入っているのがいいと言われています。
主に人参が滋養強壮、黄耆が人参の効果を高める働きで疲れをとる処方となっています。
この人参と黄耆が入っている漢方のことを参耆剤(ジンギザイ)と呼び、参耆剤の効果はユンケルや活蔘といった栄養ドリンクをイメージしていただければいいかなと思います。
代表的なのが以下の3つです。
疲れに効く漢方薬3選
疲れに効く代表的な漢方薬を紹介します。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
疲れに使う漢方薬=補中益気湯というくらい、代表的な漢方薬です。
疲れに加えて以下の症状も補中益気湯の効果をより実感できるかと思います。
手足のだるさ、胃腸の不調、食欲がない、たくさん食べられないなど
夏バテのような症状が目安となりますね。もちろん、夏バテ以外の慢性的な疲れにも効果が出ると考えられます。
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
漢方の考え方なので少し難しいですが、補中益気湯と比べると、体に『血(けつ)』を補う作用が強い漢方薬です。
漢方では『血』が足りないと栄養が体全体にいきわたらないので、疲れを感じると考えます。
つまり、『血』を補うということは栄養を体に巡らせて疲れの改善が期待できるということです。
冷えや貧血がある人の疲れに向いています。
補中益気湯で効果がいまいちだった場合の選択肢としてもいいかもしれません。
人参養栄湯(にんじんようえいとう)
前の2種類に比べると使われている頻度は少ないように感じます。
ただ、医師によっては人参養栄湯をいろんな症状に使用して効果を実感しているようです。
この本を読んでみたのですが、確かにいろんな症状に応用して使用していました。(Kindle Unlimitedではこの本も30日間無料で読めます)
表紙は少し怪しい感じにみえますが、中身は理論的に解説されています。
これもまた少し難しい話になってしまいますが、人参養栄湯には陳皮(チンピ)と五味子(ゴミシ)という生薬が入っています。
これらによって咳や痰が絡む症状にも効果が期待できるので、風邪による体力低下などに向いていそうです。
ちなみに、咳や痰でよく使われる漢方薬は麦門冬湯(ばくもんどうとう)が挙げられます。
まとめ
疲れに効く漢方を紹介してきましたが、あくまで疲れの回復は睡眠や食事・休養を優先しましょう。
漢方薬はその補助としてうまく利用できればと思います。
土の薬が向いているかは体質などで違うと思いますので、漢方薬局やドラッグストアなどで相談をしてみてください。
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